成基コミュニティグループ 佐々木 喜一 代表

2020年11月13日#教育

本日はよろしくお願いします。早速ですが、佐々木代表の会社はどういった会社なのですか?

成基は一言で言うと「人づくり」の会社です。

「人づくり」ですか?

私たちのグランドミッションには、「私たちの大いなるミッション[使命]は、地球・国家・地域レベルの様々な課題に対して「人づくり」という観点から問題解決を図ることである。」と掲げています。つまり、地球温暖化問題や福島原発汚染水処理問題のような地球レベルから日本国内までの様々な課題を解決する人物を育成・輩出する会社です。

なるほど。具体的にどんな運営をされているのですか?

進学塾の「成基学園」、個別指導の「ゴールフリー」、大学受験をサポートする「東進衛星予備校」、他には幼児教育の「TAM」や2〜5歳の乳幼児をお預かりする保育園「TAMランド」など総合教育機関として、乳幼児から大人までの教育ラインナップを保有しています。

幅広いですね。

しかし、学習塾という形は「人づくり」という目的のための方便にすぎないかもしれません。

どういうことですか?

学習塾は「人づくり」の手段ということです。学習塾には親の「子どもを幸せにしたい」という究極のニーズが存在します。私たちは、そのニーズに子どもの学力向上という形で応えるだけでなく、さらなる「人づくり」というミッションを果たしていくのです。

そうなんですね。では、そんな成基さんの強みは何ですか?

私たちの強みは、理念・ビジョンに基づく戦略や方針並びに、仕組みが出来ていることです。

具体的に教えてください。

32年前、進度の速い授業についていくことができない生徒を救うべく、個別指導を始めました。集団指導が一般的であった当時、個別指導は時代の先駆けであり、イノベーションだったため、日本全国からだけでなく、中国、韓国、台湾など海外から、計800社を超える企業が見学に来られました。

800社以上も!?それは凄いですね!

私たちが特化したのは、個別指導だけではありません。子どもたちに対する指導者の関わり方に関しても「教えるから育てるへの質的転換」を指針とした「教育コーチング」の開発。また、「教育の目的に『志』を据えることで、人生における永続的なモチベーションが最大化される」という考え方から、「志共育」の展開など。このように、「戦略・方針・仕組みが成基の理念に基づいている」ということが私たちの強みです。

なるほど。では、佐々木代表はどんな人物をこの会社に求めていますか?

一番欲しい人材は成基のグランドミッションを実現しようとする人です。

それはどのように見極めるのですか?

基本的には面接で見極めます。そういう人物はどちらかというと女性に多いような気がしています。

そうなんですね。成基さんでは、子どもたちへの指導方針として“自尊心”“自負心”“自己肯定感”“自信”の4つのJを高めることを目指しているとHPで拝見しましたが、その『4J』は成基さんで働きたい人物にも求めるのですか?

それは求めません。教育ならではだと思うのですが、自尊心・自負心・自己肯定感・自信に満ちた人物は子どもの気持ちに寄り添いにくいのです。

どういうことですか?

自尊心・自負心・自己肯定感・自信に満ちた人は「子どもがわからないこと」が理解し難いのです。それは教育者には適していません。

なるほど。では「夢」は持っている人の方が良いですか?

恵美くん、「夢」と「志」の違いってわかる?

「夢」は自分に影響を及ぼすもので、「志」は他人に影響を及ぼすものでしょうか?

「夢」は自分のためのもので「志」は世のため、人のためのものです。なので、成基のグランドミッションを実現しようとしてくれる限り、私はその人の「夢」は気にしません。

では「志」は必要ということですか?

もちろん「志」があった方が良いです。でもまだ「志」を持っていなくても、これから勉強する意志が感じられる人は受け入れます。大切なのは人としてのポテンシャルですね。

佐々木代表はそのポテンシャルをどうやって見ているのですか?

様々なデーターベースが「カン(勘)ピュータ」として私に入っているんですよ。

それは経験ですか?

そうですね。ほとんどは自分の経験で先入観やパターンが形成され、それで人のポテンシャルを見極めています。人は、心にあるものが表情や仕草、話し方、いろんな形となって現れていると私は感じます。つまり、個人のポテンシャルで重要になるのは非認知能力ですね。

非認知能力?

非認知能力とは従来のテストでは測定できない個人の特性による能力です。

なるほど。では、今の大学生が佐々木代表の求める人物に近づくためにはどのようにすれば良いですか?

どうすれば良いかと言うよりもまず、それぞれがどうなりたいかを明確にする必要があると思います。そして、どうなりたいかだけでなく、今の自分自身を理解する必要があります。そうすることで大学生のうちにするべきことがはっきりしてくるでしょう。

では、そのためにどうすればよいかアドバイスをお願いします。

多くの経験をするべきです。そのための時間は大学生には十分と言うほどありますからね。高校と大学の違いはそこだと思っています。その与えられた時間で多くの経験をし、自分の出来ること、出来ないことをはっきりさせることが大切です。もし、出来なかったとしても、それを克服する膨大な時間が大学生にはあります。何かを克服するために膨大な時間を使うのも大切です。

努力が必要ですね。

努力というのは自ら望んで、好んで実行するイメージが無いので私は嫌いです。ですから、努力したという風に思っていませんでしたが、「教育再生実行会議」のメンバーを自分でやると決めた時には膨大な資料を熟読、考察しました。新幹線の車内での時間などを積み上げるとのべ約5000時間も費やしていました。だからこそ、総理を含め実行会議メンバーが耳を傾けてくれたのだと思います。大学生も一緒です。「志」があるから結果的に努力することができるのではないでしょうか。

色々な経験をする時間がある、というのは大学生の特権ですね。その特権を十分に活かせるように大学生活を過ごしていきます!佐々木代表、本日はどうも有難うございました。

佐々木代表、取材にご協力頂き有難うございました。